こんにちは!歌手&動画編集者の相良夏美です。
これ、動画を撮ろうかな…とも思ったのですが、どうも喋りが下手くそすぎるので、ブログで綴ってみました!笑
色々な挫折、失敗談がありますが、そこから得たものはすごく大きかったのです。
それでは、いってみよー!!
なんでクラシックじゃないの?
ゆく先々で、色々な方からよくご質問いただきます。
私は元々、音楽大学の声楽科でオペラや芸術歌曲などのクラシック声楽を勉強していました。
ホールでピアノやオーケストラを背にして、ロングドレスを着てヒールを履いてお上品に登場し、
日本語だけでなくてイタリア語やドイツ語などの外国語で歌ったり演じたりする、あれです。
こんな感じのやつ!
大学で勉強していた当時は、将来クラシックの歌手になって、大好きなスペインの歌曲を研究したい!と思って大学院進学を目指していました。(今でも、スペイン歌曲は大好きです♪)
しかし、藝大の大学院への入学は倍率が高く、1次試験~3次試験の全てをパスしなければならないので至難の業。
大学4年次で受験しましたが、二次試験で不合格に。
卒業後にもオペラ研修所に通いつつ、1年間大学院浪人をしていましたが最終試験で見事に玉砕…。
まずはとにかく身を立てねば…と就職し、兼業農家ならぬ『兼業音楽家』としてやっていくことに決めました。
色々なコンサートに出演する中で、クラシックだけでなくミュージカルや童謡唱歌、懐メロなどの
日本語の曲を歌う機会もありました。
その時、
言葉が直に伝わるって素敵だな!
って思ったんです。
外国語で歌うクラシック音楽のコンサートでも、涙を流して感動してくださるお客様もいらっしゃいました。
ひとつひとつの言葉の意味が伝わらなくても、声色や旋律、ハーモニー、ニュアンスなどでいくらでも想いを届けることが出来ると思いますし、
原語のクラシック音楽にしかない発音の美しさってあると思うんです!
でも、やっぱり母国語である日本語で歌を歌うと、
お客様が全ての言葉の意味を受け取ってくださっていることがよく伝わってきます。
外国語で歌を歌ったときとはまた違う、楽曲の深いところまでお客様と共有しているような
そんな気持ちになるのです。
でも、クラシック音楽が嫌いになったわけでは決して無くて、むしろ今でも好きで。
ただ、今までクラシック音楽漬けであった学生時代では見ることの出来なかった景色がそこにはあって、
選択肢が広がった結果、今は日本語の歌を中心にやっていきたい!と思っています。
お客様からいただいた「思いがけない一言」
私は以前、「にぽちゅう」という女性声楽家7名の演奏グループとして活動していました。
全員 声楽科の同期で、大学を卒業してから年に1度ほど自主企画のコンサートをしていましたが、
あるコンサートの終演後に、一人のお客様から思いがけないお言葉をいただいたことがありました。
そのコンサートは「四季」をテーマにした日本歌曲や合唱曲のみのプログラムで、
滝廉太郎の「花」や「里の秋」など、お馴染みの曲もたくさん演奏しました。
私は冬の曲として「北風小僧の寒太郎」を歌いました。
一体何を思ったか、
ドレス・ちゃんちゃんこ・ほっかむりというとんでもない服装で寒太郎を熱唱するわたし。
会場内の空気は冷え切っており、
「なるほど、これが寒太郎か」と誰しも納得のステージでした。
写真中央がわたし。
誰か止めてあげて…!
見事なまでに滑り倒した本番のあと、ある一人の女性が私のもとにやって来て、
「私が小さいときにね、冬の寒い日に母が手をつないで『北風小僧の寒太郎』を歌ってくれたことを思い出して涙が止まらなかったのよ。この曲を歌ってくれて本当にありがとう。」
と声をかけてくださいました。
「ちゃんちゃんことほっかむりの件は、一体どのように受け止めていたのか」という素朴な疑問はあれど、
懐かしい曲は、愛おしい記憶を呼び起こしてくれるんだな
という、当たり前だけれども大切なことに気づかせていただいた出来事でした。
香りをかぐと記憶が鮮烈に呼び起こされるように、
想い出の曲を聴くと、その当時の出来事がついこの間の出来事のように蘇る瞬間があります。
大好きな人のことを思い出して温かな気持ちになったり、
挫折した日の感情を思い出して「そんな日もあったけ」って振り返ってみたり。
私は誰かの「懐かしい歌・大好きな歌」を歌って、誰かを幸せにできたらいいなって思っています。
まとめ
そんな訳で私は、クラシックではなく懐メロを日々歌っています。
もちろん「懐メロが好きだから」「最近の曲よりも、ちょっと昔の曲の方が声に合うから」という理由もありますが、
「誰にどのように喜んでもらいたいのか」を考えたときに、
懐メロが一番なんじゃないかと思った次第です。
せっかく歌うなら、ダイレクトに心揺さぶりたいじゃん!!
そう思って、今日もせっせと制作に勤しみます。
今日も、最後まで読んでいただいてありがとうございました!